わんにゃんテーブル

 

 まぎらわしい食品名・用語

 まぎらわしい食品名

■ 「生」と「ゆで」

計るときの状態の成分値を使うことになっているようです。
 生の状態で計る → 「生」の成分値を使う
 ゆでたものを計る → 「ゆで」の成分値を使う
肉類は「生」で計る場合が多いと思うので、「わんにゃんテーブル」では、肉類は「生」の成分値しか載せていません。

■ 「かぼちゃ(日本)」と「かぼちゃ(西洋)」

日本かぼちゃは、今はあまり作られなくなっており、入手困難で高級料理店向け。見た目では、上から見ると菊のように見える溝が入っているものや、ごつごつとこぶがあるものが多いそうです。

■ ミンチ肉

食品成分表の「ひき肉」は、どの部位の肉かがわかりませんね。
私は、「鶏のももミンチ」を使うときには、「鶏のもも肉」の成分を使っています。

■ 牛肉

乳牛:乳用肥育牛肉、ホルスタイン種、市販通称名 国産牛
交雑牛:牡の和牛と牝の乳用牛の間に生まれた牛。国産牛として流通しているほとんどは交雑牛。

■ 筋間脂肪

牛肉・豚肉は、部位別に分かれており、さらに脂のつき方で分かれています。
脂身つき:皮下脂肪と筋間脂肪がついている。
皮下脂肪なし:筋間脂肪のみがついている。
赤肉:皮下脂肪も筋間脂肪もついていない。 肉

■ 「豆腐」「きな粉」

「豆類」に載っています。

■ 「グリンピース」「スナップえんどう」

「野菜類」の「えんどう類」に載っています。

■ 「すりごま」

「種実類」の「ごま-いり」の成分を使うといいのでは。

■ 「煮干し」

「魚介類」の「いわし類」「かたくちいわし」に載っています。

■ 「砂肝」

「砂肝」とは、鶏の「筋胃」です。

■ 「かつお-なまり節」

「かつお」を三枚下ろしにしたものを、ゆでて、いぶしたものです。そのまま食べられます(人間も)。犬猫用には、細かく切って冷凍しておくと便利です。まぐろのなまり節というのもあるので、ご注意を。

■ しらす干し「微乾燥品」と「半乾燥品」

「微乾燥品」は主に関東向けで、柔らかめのタイプ。
「半乾燥品」は主に関西向けで、固めのタイプ。ちりめんじゃこ。

■ 「おおさかしろな」と「しろな」

「おおさかしろな」は、関西では「しろな」の名前で売られているようです。
くせがなくて、犬猫でも食べやすいでしょうし、ビタミンKが他の野菜より多めです。

■「 白ごま油」

「白ごま油」は、ごまを炒ってないので「ごま油」とは成分がきっと違うんでしょうね。
でも、私は、「ごま油」の成分で代用しています。成分をゼロにしてしまうよりは、誤差が少ないかと思って。
油は、100%脂質=水分ゼロ=100%乾燥重量ですから、成分値を入力しないと、乾燥重量あたりのパーセントに影響しますよね。

■ 骨付き肉の成分

食品成分表の成分は、骨を除いた成分値です。(人間用ですもんね)
とり農園さんの骨入りミンチの成分が使えるかもしれません。全成分ではありませんが、成分表シートに入力しています。

■ 「だし」の成分

「調味料類」の分類に、「かつお・昆布だし」「しいたけだし」「煮干しだし」「鳥がらだし」の成分を入力しています。
成分表シート(701行目〜)に、作り方の説明も書いています。

■ 手作りクッキーも計算に入れたい

たとえば、クッキーが10枚できて、それを1枚あげる場合は、 クッキーの全材料の食品名を入力し、作るときのグラム数の1/10のグラム数を入力します。

■ 「灰分」

「かいぶん」と読みます。550℃で燃やしたときに、燃えずに残った灰の重量です。食品中の無機質の総量を反映していると考えられています。

■ 「食塩相当量」

食塩相当量=食塩の量ではありません。
食塩の化学式は、NaCl ですね。ナトリウムの元素(Na)と塩素の元素(Cl)からできています。
ナトリウムは、NaCl以外にも、グルタミン酸ナトリウムやアスコルビン酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどとして、食品中にあります。
それらすべてのナトリウムが、NaClだとしたら・・・と計算で求めたものが「食塩相当量」です。ということは、実際の食塩の量は、「食塩相当量」よりも少ないだろうと考えられます。
計算式は原子量から求められており、食塩相当量=Na量×2.54

■ 「重量変化率」

成分表に重量変化率というのが、書いてあります。
これは、ゆでたり、焼いたりした時に、どのくらい重量が変わったかを表わしています。
たとえば、「ごぼう・根-ゆで 重量変化率 91%」
これは、生のごぼう100gをゆでると、91gになる ということです。
(実際は、ゆで時間とか、ゆでる湯の量とかで変わってくるでしょうけど、食品成分表上の話ですね)
ゆでたごぼう100gは、ゆでる前の生の状態なら約110gってことですね。
食品成分表は100gあたりの栄養量です。
「生」100gと「ゆで」100gの栄養量の違いは、この重量変化率の影響もあるし、加熱により失われる栄養量もあるってことですね。

 代謝エネルギー

動物は、食べたものを全部エネルギーとして使っているわけではないですよね。
食物中のエネルギーから、糞便・尿・可燃性ガスによるエネルギーを差し引いたものが、ほんとうに体の中で使われたエネルギーです。
これは、代謝エネルギー(代謝可能エネルギー)=Metabolizable Energy(ME) と呼ばれています。

また、カロリーというのは、エネルギー量をあらわす単位の一つです。
他には kJ (キロジュール)というのもあります。食品成分表に載っていますね。

 人間の代謝エネルギー

食品成分表のエネルギーは、人間の消化吸収率を考慮したエネルギー、つまり、人間の代謝エネルギーです。

代謝エネルギーは、エネルギー換算係数を元に計算で求められています。
アトウォーターのエネルギー換算係数と呼ばれるもので、人間の消化吸収率は平均すると、
たんぱく質 : 92%  脂質 : 95%  炭水化物 : 97%
であり、たんぱく質の一部が尿素や尿酸などとして尿中に排泄されることによるエネルギーの損失が、たんぱく質1gあたり1.25kcalであるとしています。

その結果、換算係数は、
   たんぱく質 4 kcal/g
   脂 質   9 kcal/g
   炭水化物  4 kcal/g
    となります。

日本の食品成分表では、もう少し細かく分類されて設定されています。食品成分表に載っていると思います。

ためしに、「水稲めし 精白米-うるち米」 を計算してみましょう。

   たんぱく質 2.5g×3.96= 9.9 kcal
   脂 質   0.3g×8.37= 2.5 kcal
   炭水化物  37.1g×4.20=155.8 kcal
             計  168.2 kcal

食品成分表では、四捨五入して168 kcal となっていますね。

 犬猫の代謝エネルギー

犬猫の代謝エネルギーは、動物の給餌試験によって測定できますが、費用も時間もかかるため、近似的に代謝エネルギーを求める計算式が開発されました。
修正アトウォーターエネルギー換算係数と呼ばれるものです。
犬猫の 消化吸収率 見かけの消化率(10.06.30修正)は平均すると、たんぱく質 : 80%、脂質 : 90%、炭水化物 : 85%と設定されています。

その結果、換算係数は、
   たんぱく質     3.5 kcal/g
   脂 質       8.5 kcal/g
   可溶性炭水化物   3.5 kcal/g
   となります。

可溶性炭水化物というのは、食品成分表の(炭水化物ー不溶性食物繊維)のことです。(そうです、食品成分表の炭水化物には、食物繊維の数値が含まれています。)

修正アトウォーターエネルギー換算係数は、一般的な市販フードの代謝エネルギーの推定値として使われているそうです。

「わんにゃんテーブル」では、これを使って作ったご飯の犬猫の代謝エネルギーを求めることにしました。
人間の代謝エネルギーよりも、少ないエネルギーになります。

ためしに、「水稲めし 精白米-うるち米」 を計算してみましょう。

   たんぱく質    2.5g×3.5= 8.75 kcal
   脂 質      0.3g×8.5= 2.55 kcal
   可溶性炭水化物 37.1g×3.5=129.85 kcal
               計  141.2 kcal

人間の代謝エネルギーでは、168.2 kcalでしたね。

犬猫の消化吸収能力にも個体差があるとは思いますが、人間用の代謝エネルギーをあてはめるよりは誤差が少ないだろうと、期待することにしました。



以上の話は、エネルギー(カロリー)についてです。
それぞれの栄養素については、それぞれの測定方法で算出されたもので、人間用・犬猫用の区別はありません。
食品成分表の、たとえばたんぱく質の量が、そのまま犬猫用のたんぱく質の量です。

10.06.30追記
上記 犬猫の見かけの消化率は平均です。手作り食では、もっと消化率の良いものを与える場合が多いかもしれません。その場合は、わんにゃんテーブルで計算されたエネルギーよりも、実際はもっと多くなりますね。
100%消化されたとして、エネルギーは多くて2割ほど増えるという計算でしょうか。

 エネルギー密度

エネルギー密度というのは、1g(乾物量)で、どれだけのエネルギーが摂れるかということです。単位は、kcal/g です。

犬猫では、たんぱく質と可溶性炭水化物の1gあたりのエネルギーは同じと計算されますから、レシピのエネルギー密度は、[脂質]と[不溶性食物繊維]の量に左右されることになります。

単純に考えれば、[脂質]を増やせば、エネルギー密度は上がるはずだし、
[脂質]を減らし、[不溶性食物繊維]を増やせば、エネルギー密度は下がるはずだけど、レシピは複雑だから、そう簡単にはいかないかもしれませんね。

 「カロリーベース」基準の補正

わんにゃんテーブルでは、犬・猫ともに、AAFCO(2016)のカロリーベースを使っており、エネルギー密度が4kcal/gより低い場合は補正をしています。
その理由と方法を、犬のたんぱく質の最小値を使って説明します。

AAFCO(2016)では、犬のたんぱく質の最小値は、エネルギー密度は4kcal/g(DM:乾燥重量)のとき、45g/1000kcalです。

エネルギー密度4kcal/gですから、1000kcalのフードだと250gとなります。

4kcal/gDM = 1000kcal/250gDM

つまり、乾燥重量250gのフードには、45gのたんぱく質が含まれていなければならない、 ということになります。

これを乾燥重量あたりのパーセントで表すと、45g÷250g=18%となります。

まとめると、AAFCO(2016)の犬のたんぱく質の最小値は、

最小値の表

ではここに、エネルギー密度3kcal/gで、600kcal(=乾燥重量200g)のフードがあります。
このフードは何gのたんぱく質を含んでいなければならないでしょうか?

3kcal/gのフード

カロリーベースで考えると、45g×(600/1000)=27gです。
乾燥重量ベースで考えると、0.18×200=36gとなります。

最小値の違い

エネルギー密度3kcal/gと、AAFCOの設定より低かったために、違いが出てきてしまいました。
多い方をより安全側と考え、補正を行います。

(4kcal/g) / (3kcal/g)×27g(カロリーベースで計算した数値)≒36g

乾燥重量ベースと同じ数値になります。

反対にエネルギー密度が4kcal/gよりも多い場合は、乾燥重量ベースで計算した数値よりも、カロリーベースで計算した数値の方が大きくなるので、補正はしていません。

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