わんにゃんテーブル

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 エネルギー密度

 エネルギー密度とは

エネルギー密度というのは、1g(乾物量)で、どれだけのエネルギーが摂れるかということです。単位は、kcal/g です。

犬猫では、たんぱく質と可溶性炭水化物の1gあたりのエネルギーは同じと計算されますから、レシピのエネルギー密度は、[脂質]と[不溶性食物繊維]の量に左右されることになります。

単純に考えれば、[脂質]を増やせば、エネルギー密度は上がるはずだし、
[脂質]を減らし、[不溶性食物繊維]を増やせば、エネルギー密度は下がるはずだけど、レシピは複雑だから、そう簡単にはいかないかもしれませんね。

「ごはんA」と、「ごはんB」があるとしましょう。
どちらも300kcalです。
ごはんAの乾燥重量は 100g、 エネルギー密度は3kcal/gですね。
ごはんBの乾燥重量は 60g、 エネルギー密度は5kcal/gです。

エネルギー密度の高い食事(ごはんB)は、少ない食事量で必要なカロリーが摂れます。
この場合、少ない食事量でも栄養素を確実にとれるようにしなくてはなりません。

また、反対にエネルギー密度の低い食事(ごはんA)では、たくさん食べなくてはなりませんから、栄養素の濃度は薄くてもいいことになります。

このように、エネルギー密度と栄養素濃度は比例関係にあります。

 「乾燥重量ベース」基準の補正

「乾燥重量ベース」基準は、エネルギー密度をこのくらいと想定して決められた基準です。


NRCの乾燥重量ベースは、犬猫ともにエネルギー密度 4.0kcal/gを想定しています。
エネルギー密度が、4.0kcal/gでない場合に補正するよう推奨していますが、4kcal/gより少ない場合は、補正していません。


犬のAAFCOの乾燥重量ベースは、エネルギー密度 3.5kcal/gを想定しています。
エネルギー密度が、4.0kcal/g以上の場合に補正するよう推奨しています。
あれ? 「3.5kcal/g以上で補正」じゃないの?
う〜ん、たぶん、3.5〜4.0kcal/gまでは許容範囲ってことではないでしょうか。。。


猫のAAFCOの乾燥重量ベースは、エネルギー密度 4.0kcal/gを想定しています。
エネルギー密度が、4.5kcal/g以上の場合に補正するよう推奨しています。
犬の場合と同じように、4.0〜4.5kcal/gまでは許容範囲(?)なんでしょうね。


「若〜中齢」「老齢」「肥満傾向」用の推奨レベルは、それぞれエネルギー密度が想定されています。高い場合には補正されるようにしています。


疾患別推奨量も乾燥重量ベースの基準ですが、エネルギー密度をどのくらいと想定して決められたものなのかわかりませんでしたので、補正できませんでした。


肥満傾向の子には、エネルギー密度の低い食事を作ってあげることになりますね。
肥満傾向の動物は、少ないカロリーしか必要としないけれども、栄養濃度は、普通にカロリーを摂取したときと同じ濃度を必要としていると考えられているそうです。
ですので、こういう場合は、低いエネルギー密度を補正するべきではないそうです。(「小動物の臨床栄養学」より)

 「乾物ベース」基準の補正の例

ややこしい話なので、読み飛ばしていただいてもかまいませーん。

例えば、ダイエットしたいなあと思ってるわんこさんがいたとします。
このわんこさんは、1日に700kcal食べます。

肥満傾向成犬用の推奨レベルでは、
エネルギー密度:3.0〜3.5kcal/g
たんぱく質:15〜30%(乾物あたり=DM)
エネルギー密度が3.5kcal/gを超える場合は補正が必要 となっています。

まず、乾燥重量 200gで700kcalのレシピ(レシピ@)を作りました。
エネルギー密度 3.5kcal/gです。
たんぱく質を30%摂ろうとしました。
200g×30%=60g ですね。

レシピ@を表にした

ちょっとレシピを変えて、乾燥重量が175gで700kcal(レシピA)になりました。
エネルギー密度 4.0kcal/gです。
たんぱく質を30%摂ろうとしました。
175g×30%=52.5g ですね。

あれ、エネルギー密度が変わったら、たんぱく質の量が変わってしまいました。

レシピ@とAを表にした

レシピAでも@と同じだけのたんぱく質を摂ると、乾燥重量あたりのパーセントは、
60g÷175g=34.3%

これをエネルギー密度の違いから計算すると、
30%×4 (kcal/g)/3.5 (kcal/g)=34.3% 
となります。

レシピ@とA、Aの補正をした表

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