わんにゃんテーブル

メールアドレス:hanakara@vesta.ocn.ne.jp   

 ビタミンK

 基準を比べてみる

NRC2006では、犬のビタミンKの推奨量が設定されています。AAFCOには、犬の推奨量はありませんでした。まとめてみました。

■ AAFCO1999 : 推奨量は設定されていない。

■ NRC1985 : 推奨量は設定されていない。
「犬にはビタミンKの代謝要求量がある。しかし、天然の原材料を給餌された際の要求量は立証されていない。」

■ NRC2006 : メナジオンの量として、推奨量が設定されている。
「犬にはビタミンKの代謝要求量がある。しかし、天然の原材料を給餌された際の要求量は立証されていない。おそらく十分なビタミンKは腸内微生物によって合成されると思われる。」

■ AAFCO1999 : 成長期・妊娠授乳期・成猫で、推奨量が設定されている。
「乾物として25%以上の魚を含有していなければ、ビタミンKを添加する必要はない」

■ NRC1986 : 成長期の猫で、設定されている。
「ビタミンKは、抗生物質や抗ビタミン化合物が食餌中に存在しなければ、必要とされない。」
成猫用については、資料が手元にないのでわかりませんでした。

■ NRC2006 : 成猫の推奨値が、メナジオンの量として設定されている。
「猫にはビタミンKの代謝要求量がある。しかし、天然の原材料を給餌された際の要求量は立証されていない(魚主体のフードの場合を除く)。ほとんどの場合、おそらく十分なビタミンKは腸内微生物によって合成されると思われる。」

 メナジオンとは

NRC2006の推奨量は多いです。メナジオンとは、何のことでしょう?

ビタミンKは、脂溶性ビタミンの一種で、K1(フィロキノン)、K2(メナキノン)、K3(メナジオン)などがあります
■ K1(フィロキノン)
緑葉野菜、植物油、豆類、海藻類、魚介類などに多く含まれる。
■ K2(メナキノン) 微生物が作り出すビタミンであり、人体内の腸内細菌によっても作り出される。納豆、肉類、青海苔、鶏卵、乳製品などに多く含まれる。
■ K3(メナジオン)
合成して作られる。自然界には存在しない。ビタミンK作用がK1やK2より強い。
天然由来のK1、K2については過剰障害は知られていないが、合成品のK3を過剰摂取した場合は、毒性があると言われている。

【ビタミンKの働き】
・体内出血を予防し、適切な血液の凝固を促す。
・骨を強くする
・肝機能障害防止

 推奨量を摂る必要があるんでしょうか?

犬の場合 NRC2006より

食事中のビタミンKの要求量は腸内合成能力や吸収率、抗凝血剤などのビタミンKを遮断する要因の有無などによって変わってくる。

抗凝結剤などを使用していない限り、通常の犬にビタミンK欠乏が起こった報告はない。慢性肝炎や長期にわたる胆汁うっ帯に伴って欠乏が起こることがある。

多くのドッグフードはビタミンKのサプリを含んでいない。細菌によるビタミン合成やその吸収を妨げる複合物、またはビタミンK遮断薬を使用していない場合、はたしてサプリの投与が必要かどうかはわかっていない。しかし、予防策として、この量が推奨されている。

犬において、ビタミンK過剰は研究されていない。自然に分泌されるフィロキノンに関しては投与方法に拘わらず、いずれの種においても毒性を表したことはない。
メナディオンの毒性は最低でも要求量の1000倍のメナディオンが食事中に含まれていないと起こることはない(NRC1987)。 メナディオンは非経口経路で投与されるべきはない。少量でも、溶血反応や毒性を引き起こす可能性がある。

猫の場合 NRC2006より

肝リピードシス、炎症性大腸炎、胆管肝炎や腸炎などの多くの病態が脂質の吸収不良を引き起こし、ビタミンK欠乏を引き起こす。

多くの市販のキャットフードはビタミンKサプリを含んでおらず、使われている飼料成分や腸内合成に頼っている。
かなりの量の魚を含んでいるものを除いては、ビタミンKのサプリ使用を表示しているフードは報告されていないため、通常ビタミンKのサプリメント投与は必要ないと思われる。

魚の含まれていない食事の場合、ビタミンKの必要量は腸内の微生物で十分合成されると考えられている。
魚をベースとした食事には、腸内の微生物合成だけでは足らず、ビタミンンKの追加が必要であるかもしれない。魚の割合が高い食事にはメナディオンを追加すべきだと考えられるが、これらの食事においてのビタミンK必要量に関する情報は得られていない。

過剰症については、猫以外の動物においては、メナディオンの毒性は最低でも要求量の1000倍のメナディオンが食事中に含まれていないと起こることはない。 としており、おそらく猫の場合も同じであろうということだと思います。

 サプリメントを使うべきか

NRCの推奨量を、毎回摂るのは難しいかもしれません。
要求量の1000倍でも大丈夫だとのことですが、サプリメントを使うのはコワイような気がしています。なぜかと言うと、

・メナジオンは致命的な貧血や、高ビリルビン血症や深刻な黄疸を引き起こしうる。「小動物の臨床栄養学」より
・人間の場合ですが、ビタミンKは自然の食品に十分に含まれているので、一般的にいってサプリメントを摂る必要がない。普通のマルチビタミンには、含まれていない。アール・ミンデル「ビタミンバイブル」より。
マルチビタミンに含まれていないというのは、結構ポイントになりませんか?

工夫して、食品から摂るようにした方がいいように思います。
健康な犬猫で、毎回、推奨量を摂る必要があるのかどうかがよくわからないのがツライところ。
ただし、上の説明であげられているような疾患を抱えている場合や、抗生物質を飲んでいる時は、しっかり推奨量を摂った方がいいんでしょうね。

 ビタミンKの多い食品

ビタミンKを多く含む食品

納豆がダントツに多いです。
人間の場合ですが、「肝臓の悪い人は食べすぎに注意」というのを見かけました。ビタミンKは肝臓に貯蔵されるそうです。脂溶性ですしね。肝機能障害防止の効果もあると、上の説明で出てきましたけど、きっと量によるんでしょうね。
血栓の治療で薬を服用している人などは、納豆に含まれる多量のビタミンKのために、医師から納豆を食べるのを止められることがあります。
「納豆 食べすぎ」でネット検索してみてね。


緑葉野菜にも、多く含まれています。
「おおさかしろな」は、くせのない野菜で使いやすいと思います。関西では、「しろな」という名前で売られています。
カリウム、マグネシウムの量に注意しながら、上手な組み合わせを探してね。

 このページのtopへ