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 猫のストルバイト尿石症

 「小動物の臨床栄養学」より

・ 犬の場合と違って、猫のストルバイト尿石症は尿路感染症との関係はあまりなく、およそ70%が無菌尿である。

■ 尿の酸性化
・ 尿pHが6.4を超えている時には、ストルバイトの沈殿物を形成しやすい。
・ 年齢やその他の危険因子から考えて、シュウ酸カルシウム尿石形成のリスクが高いと思われる猫では、やや高めのpH(6.6〜6.8)を目標値とすることが望ましい。

・ 炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウムは、尿をアルカリ化する。
・ 塩化カルシウムは、尿を酸性化する。
・ リン酸第二カルシウムとアスコルビン酸は、何の影響もなかった。

アスコルビン酸、乳酸、クエン酸などの有機酸は、相当量が腎臓から排泄されない限り尿pHは変化しない。
・ バランスのとれた食事を与えられている猫に、アスコルビン酸を投与しても、体重あたり1000mg未満であれば、尿pHに有意な影響は及ぼさない。

@はなから
塩化カルシウムについては、雪の上のまくものくらいしかわかりません。アスコルビン酸はビタミンCのことですね、尿は酸性にならないんでしょうか。

■ マグネシウム
・ マグネシウムは、必要量を満たす量は含まれていなければならないが、過剰に含まれていてはならない。

推奨レベル

【水】
ウェットタイプのフードを使用して、水分摂取量を増加させる。

【たんぱく質】
過剰なたんぱく質の摂取を避ける。溶解・予防: 30〜45%

【マグネシウム】
過剰なマグネシウムの摂取を避ける。
 溶解 : 0.04〜0.06%
 予防 : 0.04〜0.1%

【リン】
過剰なリンの摂取を避ける。
 溶解 : 0.5〜0.8%
 予防 : 0.5〜0.9%

【1日平均尿pH】
酸性尿を維持する食事を与える。
 溶解 : 尿pH=5.9〜6.1
 予防 : 尿pH=6.2〜6.4  尿pHを計る

%は、すべて乾燥重量あたりです。

この数値を参考にレシピを作りたい場合は、「結果」シートの「疾患別推奨量」の枠内に下の図のように入力します。「%」は入力しなくても、数字を入力すれば出てきます。

猫のストルバイト尿石症(予防)用推奨レベル

猫のストルバイト尿石症(溶解)用推奨レベル

これ以外の栄養素については、他の基準を参考にすることになると思います。

 リチャード・H・ピトケアン著「ネコの健康ガイド」より

石の種類については何も書かれていません。

■ 1日2回の食事にし、フードを30分以上出しっぱなしにしない。頻繁な給餌は尿をアルカリ性に傾かせ、「砂」と「石」を形成させる。

@はなから
難しいですが、それがベストなんでしょうね。でも、手作り食に切り替えた頃はなかなか食べてくれなくて、30分で片付けてしまったら、1日にいったいどのくらい食べたんだろう ということになってしまうかも。そうなったら、それはそれで危険なことだと思うんですが・・・

■ ビタミンC
 250mgを1日2回与える。
 酸性尿が保たれ、鉱酸塩が溶けやすくなる。   ビタミンC

@はなから
ビタミンCが尿を酸性化するかどうかは、試してみるしかないんでしょうね。

■ ビタミンE
 25〜50 IU /日
 治りかけている組織が傷跡になるのを最小限にとどめる。   ビタミンE

■ ビタミンA
 週1回 10000 IU   ビタミンA

■ 尿道閉塞の場合は、緊急に獣医に走ること。

 本村伸子著「ペットの老後を健やかに!」より

・ 犬のストルバイト尿石症は膀胱炎が誘引となることが多いが、猫の場合は食事が大きく関係している。
・ 摂取したマグネシウムの量よりも、尿pHをコントロールすることが大切。
・ 肉類とメチオニンが豊富な卵を中心とした食事にすれば、通常は自然と酸性尿になる。
・ 果物・野菜は、尿がアルカリ性に傾く。特にジャガイモは酸性にしたい時には避ける。
・ デンプン・たんぱく質は、尿が酸性に傾く。ミルクは酸性にしたい時には避ける。

■ 膀胱炎を併発していたら
・ 抗生物質を与えているときは、プロバイオティックスを与える。
・ ニンニクは、炎症を緩和して免疫力を強化する。
・ りんご酢は、膀胱の炎症を抑える。
・ ビタミンCは、利尿作用があり、免疫力も強化する。

@はなから
「りんご酢で尿が酸性になった」という話も耳にしています。
ニンニクを与えるときは、注意が必要食べさせてはいけないもの
抗生物質を与えているときは、ビタミンKもしっかり摂った方がよさそうビタミンK
ビタミンCは、シュウ酸カルシウム尿石の場合はやめておいた方がよさそうです。

■ 下部尿路疾患のケア
・ 市販キャットフードの見直し 動物性たんぱく質が少ないフードでは下部尿路疾患になりやすくなる。
・ 十分なマグネシウムを補給 低マグネシウム食は、シュウ酸カルシウム結石を誘発する。
・ 食事を放置しない。 食事と食事の間を10時間はあける。
・ 適度な運動と体重管理
・ トイレを清潔にする
・ ストレスを軽減する

@はなから
マグネシウムについては、ピトケアンさんの意見は「小動物の臨床栄養学」に書かれていることと異なります。療法食は、マグネシウムを抑えてあるものが多いです。
ペットシーツを使ってくれるんだったら、掃除も楽だし、清潔に保てます。
急に変えて、お気に召さなくて我慢すると危険なので注意。
また、猫1頭ならトイレは2つ、数頭いるなら「にゃんの数+1」のトイレを用意しましょう。とどこかに書いてありました。

 ドナルド・R・ストロンベック著「犬と猫のための手作り食」より

・ 肉食の食事なら泌尿器疾患にはほとんどならないが、市販のドライフードには、穀類や大豆が多く含まれている。
・ もともと肉食の猫が、尿をアルカリ化するような食事をすることが泌尿器疾患の第一の原因であると言われている。
・ マグネシウム含量が高い食事がストルバイト尿石症の最大の原因ではない。
・ 食事中のリン酸を調整することで、結石の形成を抑えられるかもしれない。 しかし、健康な猫に推奨されるリン酸レベルでは結石形成に影響はなく、むしろリン酸により尿が酸性化し、結石形成を抑制する。
天然のリン酸源 : ビール酵母
■ マグネシウム推奨量 20〜40mg/100kcal
  リン酸推奨量 125〜250mg/100kcal

 クランベリー

■ 本村伸子著「ペットの老後を健やかに!」より
尿を酸性にし、膀胱炎に効果のあるキナ酸を豊富に含んでいる。
1日3回クランベリーサプリメントを与える。
  猫・小型犬 100mg/回
  中型犬   200mg/回
  大型犬   300mg/回
  超大型犬  400mg/回

■ ジーン・カーパー著「食事で治す本 (下)」より
長いあいだ、医学会ではクランベリーが尿を酸性化し、細菌を殺すか抑制するのではないかと思われてきたが、それはおそらく誤りである。
クランベリーは、尿を細菌が殺せるまでの酸性にはしない。
クランベリーが膀胱炎の再発を防ぐのは、クランベリーに含まれている物質が、大腸菌の付属肢を使えないようにするためだ。

■ 「ペットのためのハーブ大百科」より
クランベリーは尿道や膀胱の殺菌効果がある。しかし、クランベリージュースは、膀胱炎の予防はできても治癒はしないという研究報告がある。
犬や猫に与える場合は30ml、パウダーなら小さじ1/4杯ほどで、治療はともかく感染の予防には効果があるだろう。

■ 注意
・ pHが低く、シュウ酸カルシウムが出る場合はクランベリーは与えないこと。
・ クランベリー中のキナ酸は肝臓で代謝されて腎臓で排泄されるので、肝機能、腎機能が悪い場合は、与える量に注意が必要。
・ 大きな副作用はないが、クランベリージュースはある種の薬剤(抗欝剤、処方鎮痛剤を含む全ての弱アルカリ性の薬剤)の排出を急速に行うよう腎臓に働きかけるため、薬の効果を弱めることがある。(うさぎうまさん「尿路・膀胱のトラブル」より)
・ 猫の場合は、サリチル酸含有量も気になるところです。うさぎうまさんの「サリチル酸」を参考になさってね。
・ ストルバイト用の療法食には尿酸化剤が入っているでしょうし、薬をあげている場合も、使わない方がいいんじゃないかなあと思います。

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